「指定緊急避難場所」の立地は安全な場所に

政治家・高市早苗氏(現首相)の公式サイトから削除されたブログ記事をWayback Machineからサルベージしたものです。すでに存在していないことを十分に理解した上で活用してください。

推定公開日: 2020-08-20アーカイブ日: 2023-12-09

8月上旬に、日本経済新聞の独自調査の結果として、「指定避難所の27%が危険区域に立地している」旨が報道されていました。

 記事の調査は、「指定緊急避難場所」と「指定避難所」を兼ねている施設を対象としていましたが、とても重要なご指摘だと思いました。

 「指定緊急避難場所」とは、災害の危険から命を守る為に緊急的に避難をする場所(災害種別ごとに指定)で、消防庁の調査では、昨年4月1日時点で、全国に10万9764箇所あります。

 「指定避難所」とは、災害の危険に伴い避難をしてきた方々が一定期間滞在する施設(災害種別の区別は無し)で、内閣府の調査では、昨年10月1日時点で、全国に7万8243箇所あります。

 この両方を兼ねている施設もあります。

 とりわけ、災害の危険から命を守る為に緊急的に避難する場所である「指定緊急避難場所」が危険区域に立地していることは、大きな課題です。

 他方、「避難所」は、被災後に安全面を確認した上で開設するものですから、「指定緊急避難場所」を兼ねていないのであれば、危険区域に立地していること自体が、すぐさま問題になるものではありません。

 「避難所」の所管は内閣府ですが、総務省・消防庁としては、発災直後に命を守ることに直結する「指定緊急避難場所」の安全性を重視しており、現在、立地状況などの実態を把握し、今後の改善方策を検討する為に、調査を行っているところです。

 平成23年に紀伊半島を直撃した台風第12号の被災地に入った時に気付いたことですが、「山から崩れ落ちた土砂が川の水を跳ね上げて、対岸の建物が破壊されていたこと」、「川の水が下流から上流に逆流して、安全だと思われていた上流の地域に被害が発生していたこと」には驚愕しました。

 各地方公共団体の首長や議会の皆様には、過去には想定できなかった雨量や水の流れなど、近年の災害で得られた知見も十分に活用していただき、再度、地元の「指定緊急避難場所」の安全性について、しっかりと検証して、必要な改善を急いでいただきたいと存じます。