食と私①「ご先祖様のお下がり」

政治家・高市早苗氏(現首相)の公式サイトから削除されたブログ記事をWayback Machineからサルベージしたものです。すでに存在していないことを十分に理解した上で活用してください。

推定公開日: 2007-03-19アーカイブ日: 2024-07-15

過日、「日本農業新聞」に「食と私」というエッセイを5回連載しました。日本農業新聞編集部のお許しを得て、このページにも、掲載させていただきます。

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食と私①【ご先祖様のお下がり】

 物心ついた頃から、全ての食事は、ご先祖様とともに頂くものでした。

 早朝、母の声が響きます。「早苗ちゃん、ご先祖様に朝ご飯を食べていただいてね」。
炊き上がったばかりのご飯とともに、最初に入れたお水とお茶をお仏壇に運んで、「ご先祖様、お早うございます」と手を合わせることが、私の日課でした。

 夜になると、朝にお供えしたご飯は硬く干からびてしまっています。母は必ず、お仏壇から下げたご飯をお茶漬けにして食べていました。
 幼かった私は、「埃をかぶった硬いご飯を食べなくても、炊き立てのご飯を食べればいいのに」と思ったものでしたが、今では母の思いが分かります。

 ご飯粒ひとつも無駄にせず、ご先祖様に感謝しながらお下がりを頂く母の姿は、私や弟にとって、最高の「食育」だったのかもしれません。